飲食店・天寿 共に頑張ろう企画 「天寿 花見酒 マルシェ」
代表取締役社長 大井建史
2月末の今冬最後かと思われる寒波が過ぎると、久々の青空と共に春を思わせる風を初めて感じました。
192回目の酒造りも昨秋の米の出来もよく順調に推移し、お陰様で新酒の評判も上々です。
コロナ禍は二年の長きにわたり猛威を振るっており、三密を避ける事を必須とされる我々飲食業界も、大変な状況の中何とか乗り越えようともがいている最中です。
「天寿蔵開放」は秋田県下で最初にイベント化し、お陰様で参加者が2千名を超えるまでになりましたが、オミクロン株のパンデミックにより二年連続開催を断念いたしました。
しかし、この様な環境下でも、人が健全に生きて行く為にはイベント等の人間同士のかかわりは大変重要な事と考えます。
また、地元飲食業界は蔓延防止法措置も無く補助機会の少ない大変な状況ですが、天寿が何か出来る事、協創する事で相乗効果が期待できる事はないかと考え「天寿 花見酒 マルシェ」をご提案させていただきました。
例年桜が咲くころに雪室に氷温貯蔵した純米酒を開封するイベントへ、飲食店の皆様のテイクアウト販売のブースを出していただき、参加店皆様の強みと力を合わせ発信力を高めて実施したいと思っています。
初めての試みで何人の方にご来場頂けるか、桜は咲くのか、天気は良いのか判りません。しかし、魅力ある参加店皆様と弊社とで力を合わせ、桜咲く季節に明るい話題を発信・実施する事で、地元の皆様の元気を作り出すことに挑戦したいと思います。
企画詳細はこれから磨きをかけますが、鳥海山麓線矢島駅横の天寿精米所近くの広場で、天寿の酒売り場(雪室氷温熟成純米酒・今季最終の搾りたて生酒等の限定酒)と、飲食店ごとの美味しくお得な限定テイクアウト料理の売り場を密や滞留を避けるため一方通行で設営し、出来るだけ安全な販売に務めます。
料理とお酒をもってお好きな花見スポットへGO!! 『アウトドアで安全ですよね』が狙いです。よろしくお願いいたします。
開催予定は4月23日土曜日
午前10時~午後2時
詳細は4P・ホームページ・SNS・ポスター等で
選択される酒造り
杜氏 一関 陽介
年が明けてから大吟醸の仕込みに没頭しているうちに2月立春を迎え、ここからは少しずつ暖かくなっていくのだろうと思っていた矢先。一日に30cmを超える大雪が2度もあり、暦の上では春でも、積雪は150cmを超え、今冬最高積雪になりました。もろみが発酵中の酒蔵にとっては、蔵が雪で覆われる品温は低温で安定しますが、少し寒すぎるかな・・というのが正直な感想です。私も早朝の自宅の除雪に始まり、出社し仕込み水をタンクに移動する頃には既に疲れ果てていることもしばしば。それでも、酒造りにしようする道具や設備が昔と比較できないほどよくなっているとはいえ、この寒さと雪があるからこそ安定した今の天寿の酒造りができるのだと考えれば、この地に蔵があることに感謝しなければならない部分もあるのだろうとも思います。
さて、肝心の酒造りですが、鑑評会出品クラスの大吟醸の上槽も無事に終わり、中盤~後半戦に差し掛かってきています。令和3年度産の米は比較的溶けやすく味乗りの良いお酒が出来やすい年であると言われていますが、米の特性をしっかりと見極め、商品それぞれが持つコンセプトを実現すべく緊張感をもった酒造りができているのではないかというのが今季中間での自己評価です。お客様の口に入るまでが酒造りですから、もろみを搾ったら終わりではなく、その後の管理(これから)が非常に大切になってきます。年明けからコロナウイルス感染第6波がやってきて、非常に厳しい2022年幕開けではありますが、それに負けてたまるかと、生酒は翌日・火入れ酒においても1週間以内に瓶詰めを行うなど、搾った後の管理をしっかりすることで少しでも品質を向上させよう、またこれからどんな状況になろうと耐え得る品質の向上を目指そうと社員一丸となって努力しています。