令和五年を迎えて
代表取締役社長 七代目 大井永吉
明けましておめでとうございます
本年も皆様にとりまして、良い年であります事をお祈り申し上げます。
天寿の酒蔵では一九三回目の酒造りが熱意と愛情をもって慎重に順調に推移しており、一関杜氏をはじめとする蔵人皆の活躍で、泉が溢れる如く美酒が生み出され皆様の元へと送り出されております。
年が明け、創業二百年まであと六年と言う事に成ります。昨年十一月一日に七代目永吉を襲名した事により、改めてその意義を明確に示しながら進みたいものと考えております。
私共の創業地であります矢島町は過疎化が凄い・大変を超えて酷いものとなってきました。
学力を上げる教育や世界に視野を広げる教育はもちろん大事ですが、故郷の素晴らしさと現状を理解し、更にその未来に使命感と夢を持ち、愛する気持ちを育てる事も大変重要な教育だと思います。
日本は東京だけでは成り立ちません。地方の自力が有っての東京です。地方が学校その他で大切に育てた人材や歴史・文化が育んだ資産の良い所だけを強力に東京へ集める事だけをやっていると、地方が崩壊し日本が持ちません。
国会議員や省庁の役人にも地方生まれの東京育ちも含めて、東京しか知らずに育った人たちの比率が高すぎます。一月十五日の小正月の文化的・コミュニティー的重要さを知らずに休日を廃止し、地方の膨大な数の行事を崩壊させたことがその象徴です。
政治的に地方への投資、施設や役所の移転を今真剣に考えないと間に合わなくなると懸念してしまうこの頃です。
現在、由利本荘市には大企業の工場施設・環境設備の大型化・鳥海ダムの建設・海上風力発電の送電線工事などの大型プロジェクトがあり急激に求人が難しくなりました。
なにしろ、過疎化してからの事ですから求人倍率がうなぎのぼりとなったのです。
言う事で、お酒を造る仕事をしたい方・お酒の営業・販売企画等に興味・意欲のある方は是非お声がけください。
本年私は天寿酒造入社三十八年目・社長になって二十四年目になります。
やらねばならぬ事は沢山あります。
一、この地で出来る最高の酒を造る
二、達成感を得られる仕事環境を目指す
三、やる気を誘引できる作業環境の改善(当面は瓶詰ライン・造り蔵の三季化)
四、人材の確保・育成を行い質の向上を図る
四、人材の確保・育成を行い質の向上を図る
五、次世代の基礎を創る
もちろんこれまで常に目指して来た事です。学校の卒業とは違いますから正確な表現にはなりませんが、大きな波で三世代目の育成となります。社長業が長すぎるのかもしれませんが、良くも悪くも七代続く家業的会社の宿命だと考えます。
七代目永吉襲名記念の年、皆様なお一層のご愛顧の程よろしくお願い申し上げます。
お取引頂いているシティー・スーパー様の活況や営業計画に、世界は大きく激しく動いている事に触れさせて頂き、日本もコロナ渦とはいえフリーズしている場合ではないと実感しました。
初志貫徹
杜氏 一関 陽介
あけましておめでとうございます。
昨年は四十歳になり、杜氏としても十年目と私にとって節目の年になりました。今まで健康が取り柄で生きてきましたが、人間ドックの結果で引っ掛かるなど、気持ちは若いつもりでも、身体は四十なんだなぁと実感させられる一年になりました。酒造りにおいては、クラマスターの生酛部門最高賞をいただくなど、国内外のコンテストでは様々な賞をいただくことができましたし、コロナ禍で落ちた消費量も底から少しずつ改善の兆しが見えてきた気配も感じられるようになりました。
十月から始まった今季の酒造りも早いもので中盤戦を迎え、全国新酒鑑評会出品酒の仕込みも始まっています。一年に一回しかない最高峰酒の仕込みを最高の物にしようと、ピーンと張りつめた空気の中で蔵人全員が緊張感のある仕事ができているように感じています。
昨年末の話になりますが、三年ぶりに東京農業大学より学生二名が遠路遥々、醸造実習にやってきてくれました。慣れない場所での二週間は大変だったでしょうが、これからの人生に役立つ有意義な時間になっていれば良いなと思います。私も自分が約二十年前に研修で天寿へ来た時のことを今でもたまに思い出しますが、一番は人とコミュニケーションをとることの大切さと楽しさと難しさを教わった時間だったと記憶しています。
酒造りの楽しさは、蔵人みんなで一つの美味い酒を造ることにあると思います。しかし毎日楽しくやる為には、当然個々の技術向上や自らの職責を果たすことがまず重要です。そして、一人では出来ないことも周りにいる人とお互いに助け合いながら高みを目指す事のできる人間関係があればこそだと思います。
新年となり冬本番。毎日の寒さと雪寄せ作業は身体に堪えますが、一緒に酒造りをする蔵人メンバーとお客様への感謝を忘れず、酒造りを志したあの時の気持ちを思い出しながら、「初志貫徹」頑張ります。
本年もご愛飲くださいますよう、宜しくお願いいたします。





