新しい年に
代表取締役社長 大井建史
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
本年も変わらぬご愛顧を、お願い申し上げます。
今年は安心して暮らせるウィズコロナ体制が確立することを心から祈っております。
「人と会ってはいけない」と言う人生の根本に関わる事態が起き、人生の岐路にある人達に大きな影響を及ぼした二年余になりました。研修が出来ない。授業が出来ない。部活が出来ない。留学できない。結婚式・披露宴が出来ない。イベントが出来ない。
時代が変わった。新しい生活様式になった。その変化に対応する必要が有るという事は私にも理解できます。
しかし、それと同時に「人に寄り添うおもてなし」日本のお家芸が危機に瀕していると言う事実にも目を向ける必要が有ると思うのです。確かにWEBを使用して顔を見ながらの会議・商談・宴会まで可能とはなりました。禁酒法だと騒がれた飲食店へ行かないお願い。感染防止装備の導入を指導しパーテーションや殺菌・換気設備の投資を義務付けておきながら、営業自粛のお願い。飲食店やそれに関連する皆様、観光・宿泊関係の皆様のご努力と我慢には本当に頭が下がります。
その大変な影響下に在りながら、営業にも出歩けない私たちに出来る事は、「地元で出来る最高の酒」を目指して、一つ一つ改善を積み上げる事。
吟醸系のお酒の管理は品質向上の為全量冷蔵貯蔵となりました。この二十年間こつこつ作り続けた貯蔵用冷蔵庫の在庫は、売り上げ不振となると抱え込みが大きくなり、新酒醸造の縮小調整が必要となります。そんな中でも酒造りは順調に進み、続々と新酒が生まれ、その出来に一喜一憂しながら原料米・酵母・醸造方法の比較醸造を繰り返し、一歩前へ進む努力を続けております。
昨年もお陰様で、全国新酒鑑評会金賞・秋田県知事賞三年連続受賞・ワイングラスでおいしい日本酒アワード最高金賞・クラマスターコンクール金賞・フェミナリーズコンクール金賞・全国燗酒コンクール金賞等々を受賞する事が出来ました。杜氏以下社員が一丸となっての成果に感謝の気持ちでいっぱいです。
蔵開放のイベントは残念ながら今年もドライブスルー販売とさせて頂きます。多くの賞を獲得した実力のある蔵人たちが醸し出す、その日だけの味わいを皆様と酌み交わしたく、今私たちが出来る皆様との絆をつなぐドライブスルー販売会購入特典の、「WEB乾杯イベント」にも是非ご参加ください。
更なる高みへ
杜氏 一関 陽介
令和四年、今年も私の文章を楽しみに読んでいただいている方がいると信じて、酒造りの事や今考えている事などを書かせていただきます。乱文をお許しください。
さて、昨年はコロナウイルスへの感染拡大によって皆様にとっても一年を通して行動自粛を求められる息苦しい年だったのではないかと思われます。私も「県外旅行は自粛」「バーベキュー禁止」など大好きな事が全くできない年でした。年末になってやっと行動制限が緩くなったとはいえ、肉眼では見えないウイルスがいつ自分の身に襲い掛かるかと思えば自粛せざるを得なく、忘・新年会は行わなかった企業や二次会は控えるなど各自で対策をとられた方も多いのではないでしょうか。
また、日本酒に限らず愛飲家の皆様の中には「外飲み」が減り「家飲み」が普段化し、家で飲む安心感からつい酒量が増えている方もおられると思います(笑)。その傾向はこの一年間に蔵から出荷されたお酒の商品構成見ても、多くを飲食店様にお届けしている一升瓶の量が減少している一方で、家の冷蔵庫に入るサイズの四合瓶商品の中には増加しているものもあり、家飲みスタイルが定着しているように推察されます。飲食店様の困難な状況を考えればただ喜ぶことはできないのですが、出荷量が伸びないこのコロナ禍において、直接お店で弊社の酒を選択購入してくださるお客様には感謝しかありません。
そんな状況で始まった今期の酒造りも三か月が過ぎ中盤を迎え、まもなく鑑評会出品酒の造りに入ります。昨年度は大吟醸鳥海が全国新酒鑑評会四年連続金賞受賞に加え、秋田県清酒品評会では三年連続の知事賞受賞。また、純米大吟醸天寿は東北清酒鑑評会で優等賞とインターナショナルサケチャレンジ2021において純米大吟醸の部では最高賞のトロフィー賞を受賞するなど、その他沢山の賞をいただきました。様々なコンテストにおいて受賞すればする程にもっと高い位置に登りたいという欲が出るもので、どうすれば自分達の酒が更に良くなるのかを常に考え、仲間と試行錯誤する毎日です。
私にとって数あるコンテストに出品を続けさせてもらえる事は全国の酒蔵から出品される商品の中で自社の酒の位置をいろんな観点から知ることができると共に、受賞すれば私達蔵人のモチベーションにも繋がる大事な意味を持ちます。受賞したから売れるとは思いませんが、お客様には是非購入時の指標の一つに入れていただければ有難いですし、そこから「美味しい・また買おう」と思っていただけることが何よりも私には最高の賞に値します。
残念なことに一昨年からコロナ禍の影響で製造量はやや減少しておりますが、その分仕込み一本一本に集中することができている良い面もあります。昨年末に発売したしぼりたて生酒四商品についてはフレッシュ感をできるだけ瓶内に残すことを目標に、上槽後二十四時間以内に瓶詰めすることで爽やかな炭酸ガスと華やかな香りを逃さない努力をしました。一緒に酒造りをする蔵人頭と、利き酒勉強中の総務課の後輩は初槽純吟生酒が美味しかったと言っておりました。まだ飲んでいない方は是非お試しください。
早く世の中が平穏を取り戻し、令和四年が皆様にとって酔い年になりますように。私も健康に気を付けながら美味しい酒を春まで造り続けます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。





